今日、小津監督のバージョンを見ました。
「東京物語」が語っているものはどの国でもある、共通の話だと思います。
子供は大人になるとふるさとや親のそばから飛び出して自分の家族や人生を作ります。
これは、どんな国でも、どんな人でも同じの物語を繰り返していると思います。
それは、この作品は何十年を経っても高い評価を受けている理由でしょう。
私個人にとって、平成版の中で一番印象を残った場面は、
お母さんがなくなったとき、子供たちがそれぞれ子ども頃、
母親にあげたものを思い出すという場面です。
その場面で、生きている人は今まで、そしてこれからのことを思いながら後悔しているようです。
そして、昭和版の中で印象に残っている場面は、
お母さんが紀子さんのところから帰るときに、
紀子さんがお母さんにお小遣いを渡すところです。
なぜかというと、私が小さいのとき祖父が来たときに父と母が同じことをしていたからです。
もう1つ印象に残ったところは、昭和版でも平成版でも出たシーンで、
幸一さんとしげさんが親に熱海に行ってもらおうと相談するという場面です。
子供たちは立派な人間になっても自分の都合ばかり考えている人はたくさんいます。もちろん子持ちが持つことはいいことなのだが、
親たちにとって子供のそばで見守ってあげることが一番幸せなことかもしれません。
どこかに見物に行く必要はありません。
ただそばにいてみているだけで十分だと私は思います。
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